古墳の構造
古墳の石室とは?種類・構造・見学できる有名な石室をわかりやすく解説
古墳の石室とは何かを初心者向けに解説。竪穴式・横穴式の2種類の違い、玄室・羨道の構造、石舞台古墳など見学できる有名な石室も紹介します。

古墳を調べていると「石室(せきしつ)」という言葉を目にすることがあります。
石室とは、古墳の中に作られた遺体や副葬品を納める部屋のことです。
この記事では、石室の役割・種類・構造、見学できる有名な石室を初心者向けにわかりやすく解説します。
石室とは?

石室とは、古墳の内部に設けられた埋葬施設です。亡くなった人物の棺(かん)や副葬品を納めるために作られました。
古墳時代前期には木棺を直接埋めることが多かったのですが、時代が進むにつれて石を積み上げた石室が発達していきます。
- 遺体を守る:石で囲むことで棺を保護した
- 副葬品を納める:鏡・武器・装飾品などを一緒に埋葬した
- 権力を示す:巨大な石室は被葬者の地位の高さを表した
石室の2種類:竪穴式と横穴式

| 種類 | 埋葬方法 | 追葬 | 時期 |
|---|---|---|---|
| 竪穴式石室 | 上から棺を納める | できない | 前期〜中期 |
| 横穴式石室 | 横から出入りする | できる | 後期に普及 |
竪穴式石室は古墳時代前期から中期にかけて多く作られました。上から棺を納めるため、埋葬後は基本的に開けることができず、一度しか使用できません。
横穴式石室は古墳時代後期になると全国に広がりました。横から出入りできるため、後から別の人を埋葬する「追葬」が可能でした。
横穴式石室の構造:玄室と羨道

横穴式石室は主に「羨道(せんどう)」と「玄室(げんしつ)」の2つで構成されています。
- 羨道(せんどう):入口から玄室へ続く通路
- 玄室(げんしつ):遺体や副葬品を納める部屋
大規模な石室では、玄室の高さが4mを超えるものもあります。
日本を代表する有名な石室
日本各地に見学できる石室があります。特に奈良県の古墳群には大型の石室が集中しています。
- 石舞台古墳(奈良県):約30個の巨石を使った日本最大級の横穴式石室。石室内部に入れる
- 見瀬丸山古墳(奈良県):奈良県最大の石室を持つ古墳。巨大な天井石が特徴
- 岩屋山古墳(奈良県):飛鳥時代を代表する大型石室
- 千足古墳(宮崎県):内部見学ができる人気スポット
石室は見学できる?
見学できる石室もあります。石舞台古墳・千足古墳・チブサン古墳などは内部に入れる貴重な遺跡です。
一方、天皇陵などの石室は宮内庁が管理しており、立ち入りができません。
- 石室から見つかるもの:鏡・武器・馬具・玉類・埴輪など
- これらは古墳時代の政治や社会を知る重要な資料
まとめ
石室とは、古墳内部に作られた埋葬施設です。竪穴式と横穴式の2種類があり、時代とともに構造が発達しました。
- 竪穴式石室:上から埋葬・追葬不可・前期〜中期
- 横穴式石室:横から出入り・追葬可能・後期に普及
- 横穴式は羨道(通路)+玄室(部屋)で構成
古墳を訪れる際は、石室の構造にも注目すると当時の技術力や権力構造が見えてきます。
よくある質問
石室とは何ですか?
古墳の内部に作られた埋葬施設です。遺体や副葬品を納めるために石を積み上げて作られました。
石棺との違いは?
石室は部屋全体を指し、石棺は遺体を直接納める棺のことです。石室の中に石棺が置かれることもあります。
竪穴式と横穴式の違いは?
竪穴式は上から棺を納めるタイプで追葬不可、横穴式は横から出入りできて追葬が可能です。
石室を見学できる古墳はどこ?
石舞台古墳(奈良県)・千足古墳(宮崎県)・チブサン古墳(熊本県)などで内部見学ができます。