古墳の種類
帆立貝形古墳とは?前方後円墳との違いや代表例をわかりやすく解説
帆立貝形古墳の特徴・前方後円墳との違い・築かれた時代・日本を代表する古墳を初心者向けにわかりやすく解説します。

帆立貝形古墳(ほたてがいがたこふん)は、古墳の種類の一つです。
古墳について調べていると、前方後円墳・円墳・方墳などと並んで紹介されることがあります。
しかし「前方後円墳とどう違うの?」「なぜホタテ貝という名前なの?」と思う人も多いのではないでしょうか。
帆立貝形古墳とは?

帆立貝形古墳とは、大きな円形部の前に小さな前方部が付いた古墳です。
上空から見るとホタテ貝に似た形に見えることから、この名前で呼ばれています。
古墳の分類については、前方後円墳の一類型とする考え方と、独立した墳形とする考え方があり、研究者によって見解が分かれています。
なぜ「帆立貝形古墳」と呼ばれるの?
実際にホタテ貝を模して作られたわけではありません。後世の研究者が航空写真や測量図を見た際に「ホタテ貝に似ている」と考えたことから名付けられました。
現在では考古学用語として広く使われています。
前方後円墳との違い

帆立貝形古墳は前方後円墳によく似ています。しかし大きな違いがあります。
最大の特徴は、前方部が極端に小さいことです。前方後円墳はバランスのとれた鍵穴形をしていますが、帆立貝形古墳は円形部が非常に大きく目立ちます。そのため航空写真で見ると違いがよく分かります。
帆立貝形古墳はいつ作られた?
帆立貝形古墳は、古墳時代中期を中心に築かれた墳形です。研究では、4世紀後半頃に成立し、5世紀前半に各地へ広がったと考えられています。
巨大な前方後円墳が築かれた時代と重なっており、古墳文化の広がりを考える上で重要な存在です。
日本を代表する帆立貝形古墳
男狭穂塚古墳(宮崎県)

墳丘長約176m。日本最大級の帆立貝形古墳として知られています。西都原古墳群を代表する古墳で、国の特別史跡にも指定されています。
男狭穂塚古墳を詳しく見る ›乙女山古墳(奈良県)

奈良県河合町にある大型の帆立貝形古墳です。大和地域を代表する帆立貝形古墳の一つとして知られています。
乙女山古墳を詳しく見る ›赤堀茶臼山古墳(群馬県)

群馬県伊勢崎市にある帆立貝形古墳です。東日本を代表する例として知られています。
赤堀茶臼山古墳を詳しく見る ›帆立貝形古墳の見分け方
古墳巡りでは次の3点に注目しましょう。
① 円形部が非常に大きい
まず大きな円形部があります。
② 前方部が小さい
前方後円墳よりも前方部が目立ちません。
③ 航空写真を見る
地上からでは分かりにくいため、地図や航空写真で確認すると違いがよく分かります。
まとめ
帆立貝形古墳とは、大きな円形部と小さな前方部を持つ古墳です。
- ホタテ貝に似た形から名付けられた
- 前方後円墳とよく似ているが前方部が小さい
- 古墳時代中期を中心に築かれた
- 全国各地に分布している
古墳の種類を学ぶ上で欠かせない存在なので、古墳巡りの際にはぜひ形にも注目してみてください。
よくある質問
帆立貝形古墳は前方後円墳ですか?
前方後円墳の一類型とする考え方と、独立した墳形とする考え方があります。
本当にホタテ貝を模しているのですか?
いいえ。形が似ているため後世に付けられた名称です。
日本最大の帆立貝形古墳は?
一般には男狭穂塚古墳が日本最大級の帆立貝形古墳として知られています。
