概要
直径約23mの円墳で、両袖型の横穴式石室が開口している。玄室部長さ6.5m・幅2.3m・高さ2.4m、羨道部長さ5m・幅1.7m・高さ1.8m、使用されている石材がとにかくデカイ。

直径約23mの円墳で、両袖型の横穴式石室が開口している。玄室部長さ6.5m・幅2.3m・高さ2.4m、羨道部長さ5m・幅1.7m・高さ1.8m、使用されている石材がとにかくデカイ。
| 所在地 | 岡山県総社市下林 |
|---|---|
| 築造時期 | 時期不詳 |
| 墳丘形状 | 不詳 |
| 墳長 | - |
| 後円部 | - |
| 前方部 | - |
| 出土品 | - |
| 棺 | - |
古代の交通網を制御する戦略的な位置に巨石で構築された墳墓。この谷間の奥深くには、備中国の統治者層を埋葬する意図が隠されているのではないか。周辺のこうもり塚や新池大塚といった有力者の墳墓群との近接性を考えると、一族あるいは権力層の集中埋葬地として機能していた可能性が高い。
草むらはマムシの温床だから、冬場の枯れ季に訪れるほうが安全だと判断した。
巨大な石が頭上に迫ってくる緊張感と、その壮大さを目の当たりにしたい欲求が同時に湧き起こる、そういった矛盾した感覚を呼び起こすのだろう。
国指定のこうもり塚古墳に隣接する鳶尾塚古墳を訪れたが、案内も何もない山道を手探りで進んだ末に辿り着いた。狭い石室口をくぐると、玄室の床は二段構造になっており、その上に鎮座する天井石の迫力に言葉を失った。二枚の巨石のうち一枚は玄室全体の八割近くを覆い尽くし、奥壁から側壁、まぐさ石に至るまで、古代人が如何に巨石を操った民族であったかを思い知らされた。これほどの遺産であるにもかかわらず、整備もなく埋もれているのは惜しい限りである。